扱いやすい艶髪を維持するお手入れ方法　その2

前回の記事に引き続き第二弾です

前回の記事です：扱いやすい艶髪を維持するお手入れ方法　その1

今回は前回に引き続き艶髪を創り扱いやすいコンディションを維持するために、とても重要なシャンプーについてのお話です。

シャンプーは刺激になる！

前回は、トリートメントの種類や違い、効果の持続について書いてきました。

さて、美容室のトリートメントを生かすも殺すもホームケア次第ですが、その中でも一番の要はシャンプー剤です。

シャンプーはその成分により洗浄力が異なります。

頭皮や髪をしっかり洗う系の製品の中で石けんシャンプーは生分解性が高く環境には優しいですが、アルカリ性で洗浄力が強いため刺激が強く、頭皮の乾燥や脂漏性、髪のパサつきや縮れなどエイジング症状が見られることもあります。

また、石けんカスのような成分が髪に付着して重く引っかかりやすい状態になることがあり、美容室的には頭皮や髪のことを考えるとおすすめできません。

このほかクレンジングシャンプーやその他多くのシャンプーは髪と頭皮に必要な脂を根こそぎしっかりと洗い流してしまうため、脂漏性やふけ症、頭皮の匂いなどの原因をつくるだけでなく美容室でトリートメントをしても洗浄力が強いために効果を短くしてしまいます。

また、市販のシャンプーを使う方から「頭皮が脂っぽくて痒いよ！」とか「ふけが出るからしっかり洗いたいんだ！」という相談も多くありますが、脂っぽくなるからしっかり洗い落とす、ふけが出るからちゃんと洗い落とす、など、どちらも頭皮にフケや脂が出ているからそれを落としたい！という思いなのですがその原因がしっかり洗う系の石けん成分であることがほとんどなんです。

その石けん成分を界面活性剤と言いますが、一般的に使われているのは洗濯洗剤や台所洗剤と同じ分類のもので洗浄成分が強くシャンプーの後、流していると髪や頭皮がキュッキュッとして指が通りにくくなるのが特徴です。

こうした洗浄力の強いシャンプーを使っていると、毎回頭を洗った後に目には見えない傷が頭皮の表面につき、体はその傷を治し乾燥させないように濃い脂を出して保護膜を作るようになります。

また、傷ついた頭皮の細胞を修復する際に過度な代謝が必要になり、ふけが多く出たりします。そうとは知らず、脂っぽくなる頭皮と気になるフケをしっかり洗い流すために、毎日しっかり洗うことを繰り返すと逆に脂性に傾いたり、過度に乾燥する状態が慢性化し、脂漏性や乾燥性で頭皮に出来物ができやすく匂いやフケが止まらずにどんどん症状が悪化します。

頭皮に優しいシャンプーを探すとキリがないですが、頭皮の脂や髪の汚れを乳化して流すようなアミノ酸系の肌に優しいシャンプーがあればベストです。当店ではサトウキビから採れるアミノ酸で作られたシャンプーやトウモロコシのヒゲから取れるデキストリンという糖質を含むシャンプーをおすすめしています。

髪や頭皮は刺激に対して反応はとても早いですが、改善するのには３倍も４倍も時間がかかってしまうので、シャンプー選びは慎重に。また、頭皮に症状がある方はカウンセリングの際にご相談ください。

僕も色々試して失敗しました💦

頭皮に優しいというと「＝オーガニック」とか「＝ノンシリコン」とかなりますが、そうではなく、髪や頭皮を優しく保護し汚れを洗い流すアミノ酸系の低刺激シャンプーを3ヶ月使うと、個人差はありますが効果が出てくると思います。

僕も美容室で使っている製品ばかり使っていて市販のシャンプーをあまり試したことがなかったので、お客様にご案内や比較した話ができるようにと、ドラッグストアーで「頭皮のためのシャンプー」を購入し使い始めた事がありました。

シャンプー後流すと頭皮や髪がキュッキュッしていて、とてもしっかり汚れや脂が落ちて満足感がありましたが、2週間ほど洗い続けた頃から、前日の夜にシャンプーをしても、次の日の夕方にはベタベタする脂で頭皮が覆われるようになり、そのうち痒みとともにふけも多くなりました。

「これではいけない」と思い、まずはシャンプーを以前のものに戻しましたが、炎症がひどくそれでは改善せず痒みが増すばかりでした。

そこで先ほどおすすめした沖縄のサトウキビのアミノ酸から作られるシャンプーやトウモロコシのヒゲから作られるシャンプーを使い始め、みるみる改善しました。

もうかれこれ3〜4年経ちますが症状は安定しています。

頭皮や髪のケアを考えるとおすすめできませんので、髪や頭皮に優しい製品をお選びいただくか、お気軽にご相談ください。

何はともあれ、洗浄力が強すぎず（キュッキュッしない）、髪を流した後に頭皮や髪がべとつかないで頭皮が痒くなったりしない製品を探すことをおすすめします。